モンゴルから日本の大学へ進む道は、ひとつではなく3つあります。費用も準備期間もそれぞれ違うので、自分に合う道を早く選んだ人ほど、目標に早くたどり着きます。
① モンゴルから直接EJUを受けて大学に入る
このルートの大きな利点は、ウランバートルを離れずに始められることです。EJU(日本留学試験)はモンゴル国内で年2回受験でき、2026年もモンゴルで実施予定です。スコアは2年間有効なので、一度しっかり準備した努力が長く効いてくれます。大学によっては「pre-arrival admission(渡日前入学許可)」の制度があり、試験のために来日しなくても、モンゴルから直接出願できます。
eju.mn ↗モンゴル国内のEJUに関する情報がまとまっています
費用の面でも、このルートがいちばん負担が軽くなります。日本語で学ぶ学部課程を目指すなら、EJUの日本語に加えて、数学・物理・化学、あるいは「日本と世界」など志望分野に応じた科目を準備します。並べると多く見えるかもしれません。ただ、いずれも高校レベルの科目です。計画を立てて進めれば、ひとつずつ手が届きます。
② モンゴル → 日本語学校 → EJU → 大学
モンゴルに限らず、留学生が最も多く選ぶ王道のルートです。日本語学校で1〜2年学ぶあいだにJLPT N2/N1とEJUの準備を進め、その後に大学へ進学します。日本の公式サイト「Study in Japan」にも、この進路プランが明記されています。
例えば、来日して東京の日本語学校に1年半通いながらJLPT N1またはN2を取得します。並行して、どの大学のどの分野に進むかを固めます。Computer Scienceを目指すなら、EJUの数学・化学・物理を日本語で学びます。ふたつを同時に進めるのは、最初は重く感じるかもしれません。それでも毎日少しずつ積み上げていけば、1年後に振り返ったときには着実に進んでいます。
③ MEXT(日本政府)奨学金で行く
日本で学ぶうえで最も価値の大きいルートで、その分だけ競争も激しくなります。在モンゴル日本国大使館が毎年選考を行っているので、機会は毎年あらためて開きます。学部の場合は、一般に「1年間の予備教育+4年間の学部課程」という構成です。理系では数学・英語・日本語に加え、分野に応じて物理・化学・生物の試験があります。
2027年入学の選考は、2026年4月にモンゴルで公示され、書類受付は5月に行われました。MEXTを検討するなら、少なくとも1年、できれば2年の準備期間を見ておく必要があります。
mn.emb-japan.go.jp ↗在モンゴル日本国大使館のサイトに募集要項が掲載されます
奨学金なしで行く場合、予算はどのくらいか
現在の初年度学費の目安は次のとおりです。
| 学校 | 初年度の目安 |
|---|---|
| 国立大学 | ¥820,000 |
| 公立大学 | ¥910,000 |
| 私立大学 | ¥1,300,000〜¥2,000,000(分野により変動) |
| 日本語学校 | ¥610,000〜¥1,900,000(地域により変動) |
これに生活費が加わります。留学生の学費を除く生活費は月平均¥105,000程度です。家賃の全国平均は¥41,000、東京では¥57,000程度です。
studyinjapan.go.jp — 生活費 ↗日本政府が運営する留学希望者向けの公式サイト
最も費用を抑えられるのは国立大学です。日本人学生との競争も激しく、試験は簡単ではありません。それでも1〜2年しっかり準備すれば、十分に狙える範囲です。手の届かない高さではありません。
私費でできるだけ安く学ぶ場合の概算は次のとおりです。
¥820,000 + ¥105,000 × 12 ≒ ¥2,080,000 / 年
これを最初の目安としてください。この数字は動かせます。安価な寮を選ぶ、自炊する、東京以外の都市を選ぶ。この3つの判断だけでも、予算は目に見えて下がります。
アルバイトは本当に見つかるのか
見つかります。最新の公式データでは、私費留学生の約65%がアルバイトをしており、平均収入は月¥81,000程度です。多いのは飲食店、小売店、工場・組立、ホテル、清掃、倉庫、翻訳などの仕事です。つまりアルバイトは特別なことではなく、多くの人が実際にこなしています。
留学ビザの場合は、資格外活動許可を取得したうえで、授業期間中は原則として週28時間まで働けます。長期休暇中は1日8時間までです。この上限は、学業を手放さずに収入を得るための線引きでもあります。
奨学金を得られる可能性はどのくらいあるか
奨学金の道はMEXTだけではありません。大学独自の授業料減免、民間財団の奨学金、JASSOなど、選択肢は数多くあります。その多くは、来日して大学に入学したあと、その大学を通じて申請します。つまり奨学金の機会の多くは、入学したあとに開いてきます。
例えばJASSOの私費外国人留学生向け奨学金は、学部・大学院レベルで月¥48,000程度、日本語学校の学生で¥30,000程度です。EJUで高得点を取ることは、奨学金の可能性を直接広げます。
最も大切なのは、日本語学校にいるあいだに語学力を伸ばしきることです。成績と出席率も、同じだけ重みを持ちます。大学入学後は、大学独自の奨学金や企業・個人による奨学金が数多くあり、そのいずれでも日本語学校での成績と語学力がそのまま効いてきます。
日本語学校の段階で奨学金を得られなくても、そこで終わりではありません。大学に入学して最初の学期の成績をしっかり出せば、2年次から多くの奨学金のチャンスが開けてきます。最初の一回が通らなくても、次の機会は残っています。
